養子縁組:10~17歳の9割「養親の愛情を感じている」 – 毎日新聞

7割は自己肯定感高く 専門家、家庭で育つことの重要性指摘  生みの親でなく養子縁組した親と暮らす10~17歳の7割は自己肯定感が高く、9割は親の愛情を感じているとの意識調査結果を、日本財団がまとめた。国が全国の中学3年に実施した調査結果よりそれぞれ割合は高く、専門家は児童養護施設でなく家庭で育つことの重要性を指摘する。

情報源: 養子縁組:10~17歳の9割「養親の愛情を感じている」 – 毎日新聞

赤ちゃんが生まれた瞬間に、涙を流して喜ぶ産婦さんが時々いらっしゃいます。
たまに赤ちゃんのお父さんが泣くこともあります(奥さんは泣いていないのに)。

産婦人科医として分娩に立ち会っていて思うのですが、初めて赤ちゃんと対面する時、(血縁関係のある親子の一般的な出産シーンに比べて)養親さんの方が泣く頻度が高いです。

慈恵病院では、養子となる赤ちゃんが生まれる時は、養親候補のご夫婦に別室で待機していただいています。助産師が生まれた赤ちゃんを預けると、泣きながら抱っこされることが多いように思います。いかつい大男のご主人がボロボロ泣いていたこともありました。

理由はいくつかあると思います。ほとんどのご夫婦が長期間の不妊症治療を経験されています。それでも赤ちゃんを授かることがなく、特別養子縁組に至っています。数々の至難を乗り越えての赤ちゃんですから、感激もひとしおだと思います。

日本の社会では、いまだに特別養子縁組が広く受け入れられていません。アメリカと比較すると歴然です。「他人が産んだ子を受け入れる」というのは、日本ではまだ勇気のいることです。そんな中でも、特別養子縁組に飛び込んでくるご夫婦には、それなりの愛情や優しさがないとできません。

記事の「養子の7割は自己肯定感が高い」「養子の9割が養親の愛情を感じている」という傾向は、私に言わせると当然の感があります。
「かわいい、かわいい」と言われながら育っている養子さんが多いですので。
養親の会で集まりがあると、我が子の自慢話が多いとも聞きます。

切羽詰まったお母さんのお腹にいる赤ちゃんの行く末を心配することは少なくありませんが、数年後にニコニコした坊ちゃん、嬢ちゃんに成長した姿を見ると、ほっとします。特別養子縁組の素晴らしさ、ありがたさを感じます。