4月14日、熊本地震発生から1年になります。
地震災害とは無縁と思っておりました私どもにとって、1年前の出来事はまさに青天の霹靂でした。特に4月16日の本震では、水道・ガスの供給が止まり、必要な医療活動にも支障をきたしました。飲み水や食料の備蓄も残り2日分という逼迫した状況でした。
一方、当時病院内には200名以上の人々がいました。入院中の方々、病院職員の他、近隣地域から避難してこられた住民の皆様です。病院はこれだけの方々を支える力を失いつつありました。あの時の不安、あの時の無力感を忘れません。
そのような中、多くのご支援、ご寄付をいただきました。ご自宅の状態が厳しいにも関わらず当院に駆けつけてくださった方、遠方から沢山の物資を送っていただいた方、そして励ましのお手紙を送っていただいた小学生など、感謝しきれないくらいのご支援をいただきました。あの切羽詰った状況の中、いただいたご厚意を忘れる事はできません。
地震の後、病院は徐々に復旧し、現在は地震前の活動状態に戻っております。あの時を乗り越えられて今があるのは、助けていただいた皆様のおかげです。当院を必要として下さる皆様のお役に立つことで、ご厚意に報いていく所存です。
また、あってはならない事ではありますが、将来発生するかもしれない被災者のお役に立てるように病院として備えを進めてまいります。これがご恩返しの一つになれる事を願っています。
地震を始めとする災害を無くす事はできません。今回の経験で、平穏無事な日々の有難さを痛感いたしました。一人でも多くの方が一日でも多く、幸せな日々をお過ごしになる事をお祈り申し上げます。