1月に神戸市で発生した新生児の遺棄事件ですが、まさかの殺人容疑で再逮捕になってしまいました。
2月6日(金)の午後に神戸の新聞記者さんから電話が入り、殺人容疑で再逮捕になってしまったことを教えてもらったのですが、私としてはビックリでした。私が伝え聞いたところでは、当該女性は2月6日に不起訴となって釈放されるのではないかとの見立てがありましたので。
確かに、この日に検察は当初の逮捕容疑である死体遺棄罪について不起訴処分にしました。これだけなら釈放になるところです。ところが警察は殺人容疑で再逮捕して、女性の拘留を延長してしまったのです。
ネットを検索したところ、次のような記事がありました。
兵庫県警はその後の捜査の結果、母親が女の子の首を圧迫し殺害した疑いが強まったとしてきょう殺人容疑で母親を逮捕しました。
後のブログに彼女からのメールや私との電話会話を載せますが、彼女は私にこのような経過を全く述べていません。ただ私は気になる情報を得ていました。
神戸北署の留置所で彼女に面会した人の情報では、彼女が「『一瞬、赤ちゃんの声が聞こえたので、首に手をかけた』といった内容の調書を取られそうになっている」と言っていたそうです。
弁護士さんたちは毎日留置所に面会に行き、被疑者ノートを彼女に差し入れました。被疑者ノートは、被疑者が取り調べの状況や内容を記録するためのノートです。これを記録することで不当な取り調べや冤罪を防ぐ効果があると言われています。
ただ結果としては殺害を想起させる調書を取らされたのだと思います。新生児の遺棄・殺人事件で逮捕される女性たちの傾向として、人の顔色を見て、過剰に人に気を遣い、迎合するところがあります。私が過去に関わった事件では、「警察官が嫌な顔をするのを見たくなかったので、警察官が言うことを認めてしまいました」と述べた女性がいました。
世間から見れば、「拒否すればいい」「黙秘すればいい」となりますが、逮捕され留置所に入れられた女性は、警察官という権力・権威のかたまりを前にすれば、あまりにも無力です。
続けて他の記事を見ていきます。
警察の調べに対し「赤ちゃんは生きていた」「赤ちゃんが生まれたことが他人にばれてしまうと思って、赤ちゃんの首を右手でつかんだ」という趣旨の供述をしたということです。
私が彼女から聞いたのは、生まれてくる赤ちゃんの出てこようとする頭を自分の手で支えたという状況ですし、出てきた赤ちゃんは泣かずに、体は青白く、ぐったりしていたそうです。(後のブログで、そのやり取りをアップします)
取り調べに対し容疑者は、“出産した赤ちゃんの首をつかんだところ、赤ちゃんが死亡した”という趣旨を供述し、容疑を否認しているということです。
この記事の表現はよく分からないです。過失致死は認めるが、殺人については否認しているということでしょうか。
捜査1課によると、これまでの調べに「赤ちゃんは生きていた。生まれたことが他の人にばれてしまうと思って首をつかんだ」という趣旨の供述をしていたが、再逮捕後は「殺していない」と容疑を否認しているという。
たぶん、これが最も実情に合った表現だと思います。神戸北署では殺害を想起させる調書を取らされたものの、その後の弁護士さんからのアドバイスによって否認や黙秘に転じたのだと思います。
今後、当院が彼女から受け取ったメールや私が聞き取った内容をブログにアップしたいと思います。日本では産婦人科を受診していない孤立妊娠女性が、一人で出産し死産になると、ほぼ自動的に逮捕になります。今回の事件はその典型例です。
ただ私は昨夜から3夜連続当直の身で、ブログ作成に専念できません。時間がかかるかもしれませんが、お許しください。

